猫だより

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2007年12月9日

■影番ユズ

人間が外出しようとすると、マーボはいち早く気配を察して人間の周りをウロウロし、マーボを置いてどこかに行かないでと訴える。そのわけは、

「うちらがいない間にユズにいじめられるからだよねー」
「にゃはははははは!」

か、どうかはともかく、そんなわけでうちのユズは「影番ユズ」と呼ばれている。

なぜ影番と呼ばれるようになったのか。いくつかの理由がある。まず、ユズには「マーボの額を赤ムケにした疑惑」がある。また、ユズはしばしば、マーボの食べ物をごく自然に奪う。

だが、普通の番長でなく「影番」だというのは、やはり、マーボがわざわざ人間の見ている前で悪さをするのに対し、ユズは人間の見ていないとき、つまり影で、コッソリ悪さをするからというところが大きい。

たとえばユズは以前、人間が出かけている隙や寝ている隙に、目につく限りのスリッパをガジガジかじり、底をボロボロにした。このため何足かのスリッパが不燃ゴミになった。さらに、ユズはある時期、夜な夜な炊飯器のゴムっぽいペラペラした部分をかじっていた。おかげで、当時まだ新品だった、おいしいご飯の炊けるタイガーの炊飯器は、スカスカなご飯しか炊けない炊飯器に変わった。また、晩ご飯の支度のとき、「なーん!」と鳴きながらキッチンカウンターに乗ったりテーブルに移ったりして陽動作戦を繰り返すマーボの背後で、ユズはコッソリ食卓上の「アジのひらき」、「ツナサラダのツナ」、「オクラにまぶしたかつおぶし」などを奪って食べたものだ。マーボは大騒ぎするわりに、食べ物を奪えたためしがない。

こんなあたりが、ユズが「影番ユズ」と呼ばれるゆえんである。

影の番長ユズ

ところで影番には表の顔と裏の顔があるものだが、表の顔はこんな感じだろうか。

「悪いことなんて何一ついたちませんわ」

とか言われても信じられないけど(笑)。


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