猫だより

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2007年9月27日

■おびえるユズについて

「ユズはおびえて逃げるところがかわいい」とに言わしめるユズ。だがこれは事実である。おびえたユズはかわいいのだ。どうかわいいかと言うと、一言で言えば、どんくさいのである。

逃げるために走り出そうとすると必ず2〜3回その場で足をすべらせる。壁際に追い詰められると、前足だけで後ずさりし、首をできる限り引っ込めようとするので、全体の形状が丸くなる。そして方向転換して逃げようとし、そのへんにある何かにぶつかったり、ぶつかりそうになったりする。少し高いところに飛び乗ろうとすると、足をすべらせ、ズッコケる。脅威から逃れようとアセるあまりこのようになるのだが、ユズのそういうところがかわいいのだ。

私がこう書いても、我々がユズを不当にいじめていると思わないでほしい。ユズは、夫がユズをかわいがろうとしているときや、侵入者(お客)の気配があるときや、その他、よくわからない理由から、おびえモードに入ってしまうのだ。

先日ユズは、梱包用の充填材として使われていた白いスポンジを怖がった。

5センチ角の何の変哲もないスポンジだが、私がおもちゃとして与えようとしたのに、ユズはおびえて逃げるのである。スポンジをユズの目の前に掲げただけで、ユズはキュッと顔をしかめ、一目散に逃げてどこかへ隠れてしまうのだ。

こうなると面白いので(ヲイ)、夫と私でスポンジを持って、しばらくユズを追い回した。

スポンジに追い詰められたユズ

ユズの目は限りなく細くなっている。おそらく恐ろしさのあまり、スポンジを正視できないのだ。猫にとっては、こういうスポンジが怖いものなのだろうか?

「そんなわけないだろう」 by マーボ

というわけで、ユズはおびえなくてもいい場面でおびえてしまうのだ。たとえば、最近マーボが昼寝場所として活用している本立ての上に、ユズが乗ったとしよう。普段乗らないところに乗ると、ユズは怒られるかもしれないと思うのか、人間と目を合わせないようにして、縮こまってしまうのである。

おびえモードで伏し目がちのユズ

もっとも近ごろのユズはおびえモードからの回復も早い。通常状態のユズは、おなか丸出しでもぜんぜん平気だ。

ソファに座るユズ

ユズは最近だいぶ図々しくなってきたので、何かの拍子におびえるとそのギャップがまたいいのだ。ただ、我々がそう思って故意にユズをいじめているわけでは決してないので、その点は誤解なさらぬよう。


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