猫だより

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2018年3月29日

■保護猫コムギ

3月中旬に猫(以下、コムギ)を保護した。

現在のコムギ

ある日の午後、気づくとコムギはうちの玄関の前にいた。が近づいても逃げない。というか寄ってくる。鼻と目がグズグズ。頭部に小豆大のかさぶた。長毛の毛はぐしゃぐしゃで、コセンダングサの種がたくさんへばりついていた。

このときの写真を夫が撮っていた

毛に埋もれたコセンダングサの種

うちの周辺では外猫をよく見かける。でもこんなに状態の悪い猫は見たことがない。とても人懐っこいので、どこかの飼い猫が逃げ出して、草むらをさまよった挙句うちにたどりついたのかなと思った。

外の猫には関与しない方針だが、これは放っておくわけにもいかない。家の中に入れる前に、まずはその場でコセンダングサの種を毛玉ごと(安全な範囲で)じょきじょきカット。ほかにも何を付けているかわからないので、浴室のシャワーで洗い(←あとで聞いたらこれ弱ってる猫にやっちゃいけないことだった;)、ドライヤーで乾かす。コムギは抵抗しない。

半月前までココとノンノが入っていた猫部屋に、コムギを入れる。エサを与えてみるが、そんなにたくさんは食べられない感じ。しかしアウンアウンとよく鳴き、ちょこちょことよく動き回るので、我々の目にコムギはけっこう元気そうに見えた。

小さくて軽いので、昨年生まれの子猫だろうと思った。

猫トイレを置き、大きめのキャリーケースを寝床として整えた。コムギは寝床に落ち着いた。

夜、夫がツイッターに「迷い猫保護しています」の情報を載せたところ、これを目にした猫の会の方が連絡をくれた。こういうケースに慣れているということなので、病院での措置を代行していただくことにした。

「迷い猫保護しています」

2日目

朝起きてコムギの様子を見に行くと、コムギは寝床で下痢便をしたらしく、体がウンチまみれになっていた。そしてその状態で部屋の中を歩き回ったらしく、床に茶色い足跡がたくさん付いていた。

コムギの足やしっぽや頭や顔の汚れを拭き取り、取れないところはまたシャワーで流した。毛に染み付いた茶色い色は抜けきらなかったが、我々夫婦としては上出来だと思った。

しかし猫の会の方は、もっときれいにする余地があると見た。うちにコムギを迎えにきて、病院に連れていく前に、さらにコムギの顔や足やお尻の毛の汚れを取り除き、耳も掃除した。我々は気づかなかったが、耳の中は真っ黒だった。

脇の下やおなかに残っていた毛玉もいくつか除去してくれた。猫を傷つけずに毛玉を取る方法を教えてもらった。

病院での診察の結果。猫風邪(カリシand/orヘルペス)。耳ダニ。体に付いていたマダニを除去。そして、水様便の中にトリコモナスという原虫が大量にいたらしい。ほかにも問題があるかもしれないが、今回の診察はそこまで。

処方された薬

トリコモナスという名前は初耳だった。かなり厄介なものらしく、猫の会の方は非常に残念そうにしていた。

下痢が続く可能性があるとのことで、コムギのお尻としっぽの毛は刈り取られていた。フサフサだったしっぽはネズミのしっぽみたいに細くなっていた。まあ、毛がウンチまみれになるよりいいだろう。

コムギの体重は1.4キロ弱。オスで、未去勢。驚いたことに、猫の会の方の見立てでは、コムギは子猫でなく2〜3歳の成猫だという。発育が悪いので、回復できるか慎重に様子を見る必要があるだろう、と、猫の会の方は深刻そうな表情だった。

しかし我々の目にはコムギはけっこう強そうに見えた。

コムギの飼い主はコムギを探しているだろうか。夫の「迷い猫」ツイートはどんどんリツイートされていたが、飼い主は現れなかった。

犬の散歩をしている顔見知りのご近所さんたちに、もし猫を探している人がいたらよろしくとお願いしておいた。

地区の保健所に電話をして、猫を探しているという届け出はないか聞いてみた。「いや、うちでは猫の情報は管理していないのです」という返事だった。犬だけらしい。

管轄の警察署の会計課に電話をして、猫に関する届け出はないか聞いてみた。「遺失物としての猫の届け出は今現在ありません」という返事だった。

コムギはそもそも本当に飼い猫だったのか。トイレ砂の入った猫トイレをトイレとして認識できないようなので、ちょっと確信が持てなくなった。

床がまたウンチまみれになっても困るから、コムギをケージに入れる必要があった。

ペットサークルを購入する代わりに、安い杉材を買ってきて柵を作り(全部で2千円強)、下にペットシーツを敷き詰めた。

今日は柵だけ。天井は明日つくる

夜中になってしまった。この日はここまで。


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