猫だより

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2005年4月11日

■ジャムが来た(その3)・ユズの逆襲

ジャムが来てからというもの、ユズには心の安まるひまがない。

ジャムがいそうな気配を感じると物陰に隠れるし、ジャムが別室にこもっているときも、ジャムが確かにそのへんにいないことが確認できるまで、ごはんを食べようとしない。さらに言えばユズは、いくら偵察を繰り返してもジャムが確かにそのへんにいないことを確認できないらしく、結局ごはんをほとんど食べないのである。

仕事部屋でサイドテーブルの下に隠れるユズ

だがこの場所は前の日にジャムとニアミスしたので、絶対に安全だとは言えない。

もっといい隠れ場所に移動したユズ

ちょっと狭すぎると思うがどうだろう。

ジャムの気配を感じて目をこらすユズ

マーボは出窓で寝ている

というふうに極力ジャムとの接触を避けようとがんばっていたユズだが、ついに対決のときを迎えてしまった。ジャムがユズに気づかずに、仕事部屋に入ってきてしまったのである。

かなり近づいてからようやくユズに気づいたジャムは口をパカッとあけてシャァァーーと威嚇。すると意外なことに、それまでふるふる震えていたユズが、同じようにシャァァーーと威嚇を始めた。次の瞬間、毛をパンパンに膨らませたユズがジャムに飛びかかり、ジャムはすっ飛んで逃げて、リビングの端に追いつめられてしまった。どうやら勝負はついた模様。

ユズのこの勇姿は「リーナ、すごい!」「リーナ、かっこいい!」と我々の称賛をあび、ユズは猫としての株を上げた。

反対に、かわいそうなジャムは評価を落としてしまった。これまで我々はジャムのことを「気位が高くかしこい美人猫」だと思っていたが、こんなに臆病な猫だったとは。威嚇するのも、こわいからなんだな。顔もよく見ると、美人というよりファニーフェイスだし。

ジャムの顔(なんだかんだ言ってかわいい)

ユズはだいぶ自信をつけたらしい。翌日、ジャムの部屋のドアをあけたときに、ジャムとユズが鉢合わせ。双方ともフーッとうなりだしたが、ユズがカッと足を踏み出すと、ジャムは後方に1メートルくらい吹っ飛んで、カーテンにぶらさがってニャー!ニャー!と叫ぶ有様だ。そのあと体勢を整えて、ユズに向かいミギャー!ミギャー!とわめき出すジャム。「わーんごめんなさいこっちに来ないでー!!」と言っているのか「てめーこのやろこれで終わりだと思うなよ!!」と言っているのかサッパリわからないが、少なくとも関係を改善しようという態度には見えない。

そんなわけで、ジャムはなかなか難しい猫のようである。

カーテンの陰から入口を見張るユズ

ユズがこわくてジャムは仕事部屋に入れない

(つづく?)


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